2026.06.02 COLUMN

EVとPHVの補助金が変わる。
ランドローバーオーナーは、この流れをどう見るか。

政府がCEV補助金の見直し方針を固めた。EVは最大130万円、PHVは最大85万円へ増額。
ランドローバーにもPHEVモデルが揃う今、これは私たちにとっても他人事ではない。

ランドローバー EV PHV 補助金
まず、言葉の整理から
EV
電気自動車(Electric Vehicle)
バッテリーに蓄えた電気だけでモーターを動かす車。エンジンは持たない。自宅や充電スタンドで充電して走る。
PHV
PHEV
プラグインハイブリッド車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)
エンジンとモーターの両方を持ち、外部から充電もできる車。近距離は電気だけで走り、遠出のときはエンジンも使える「いいとこどり」の選択肢。※PHVとPHEVは同じ意味。
FCV
燃料電池車(Fuel Cell Vehicle)
水素を燃料として車内で電気を発生させ、モーターで走る車。排出するのは水だけ。充填インフラの整備はまだ途上にある。
CEV
補助金
クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
環境性能の高い車の購入を国が後押しするための補助制度。EV・PHV・FCVなどを対象に、購入金額の一部を補助する。

事実としての説明

政府は2026年1月から、CEV補助金の見直しを進めている。
報道によると、改定の内容はこうだ。

車種 現行の上限 改定後の上限
EV(電気自動車) 最大 90万円 最大 130万円 増額
PHV(プラグインハイブリッド) 最大 60万円 最大 85万円 増額
FCV(燃料電池車) 最大 255万円 最大 150万円 減額

FCVへの補助を絞り、EVとの格差を縮める。普及が進んでいるEVをさらに後押しするという方向性が読み取れる。

背景には、日米関税交渉も影響しているとされる。米国側が日本の補助制度を「非関税障壁」と見なしていたことが、制度見直しを加速させた側面もあるようだ。

ランドローバーを愛する私たちにとって、これは無縁な話ではない。現在のラインナップには複数のPHEVモデルが存在し、国内でも購入できる状態にある。

レンジローバー PHEV EV走行換算 最大 111km
レンジローバースポーツ PHEV EV走行換算 最大 116km
ヴェラール PHEV EV走行換算 最大 67km
イヴォーク PHEV EV走行換算 最大 65.1km

さらに、フル電動のレンジローバーEVについても、日本の公式サイトで「ついにフル電動」として紹介が始まっており、ブランドとして電動化への本格的な歩みが始まっていることがわかる。

ただ、見逃せない点もある。政府は補助金を増額する一方で、2028年5月からEVとPHVへの増税も検討中と報じられている。重いバッテリーが道路インフラへ与える負荷を理由にした課税だ。普及を後押ししながら課税する——アクセルとブレーキを同時に踏むような構造に、疑問を感じる人も多いだろう。

要点まとめ
  • EV・PHVへの補助金は増額方向。ランドローバーのPHEVモデルも補助対象となりうる
  • FCVは大幅減額。EV・FCVの補助格差を縮める意図がある
  • 背景には日米関税交渉があり、外交的な圧力も影響している
  • 一方で2028年からはEV・PHVへの増税も検討中という、矛盾した構造がある
  • ランドローバーはレンジローバーEVを含む電動化ラインナップを本格拡充中

CHEERS的解釈

補助金の金額が変わることよりも、私たちが気になるのは別のことかもしれない。

「電動化されたランドローバーは、ランドローバーらしいか。」

静かで、低速から力強いトルクが出るEV・PHEVは、実はランドローバーの世界観と相性が悪いわけではない。

林道を静かに進むこと。
キャンプ場や自然の中で、エンジン音を立てずに移動できること。
街では電気で走り、遠くへ行くときはエンジンも使えること。

それは、「どこへでも行ける安心感」の、新しい形とも言える。

ただ、こうも思う。

本当に大切なのは、補助金がいくらかではなく——そのクルマが長く愛せるかどうかだ。
道具として信頼できるか。遠くへ行きたくなるか。
自然の中に入っていくとき、気持ちがちゃんと高まるか。
10年後、20年後にも「これが相棒だ」と思えるか。

EVだから良い。エンジンだから古い。
そういう単純な話ではないはずだ。

チアコメで聞かせてください
あなたは、ランドローバーの電動化をどう思いますか?
クラシック、ディーゼル、V8、TD5、TDCi、現行ディフェンダー、レンジローバー。
それぞれのランドローバーに、それぞれの良さがある。
その中で、電動化されたランドローバーは「あり」なのか。
それとも、ランドローバーにはやはりエンジンの鼓動が必要なのか。

実際にPHEVに乗っている方、試乗した方、気になっている方、まだピンと来ていない方。
ぜひ、率直な声を聞かせてください。
ランドローバーの未来は、乗り続けるオーナーたちの感覚の中にもあるはずです。
参考文献
一般社団法人 自動車バッテリー再利用協会(ABA-J)「CEV補助金見直しに関する情報」
https://www.aba-j.or.jp/info/industry/25471/

CHEERS PROJECT STAFF